副業のメリット・デメリットや注意点について解説!

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副業をするメリット

まず、副業を実施することで、労働者にとってメリットがある点について説明していきましょう。

副業による労働者のメリットには、以下のようなものが考えられます。

  • 仕事を増やすことにより収入を増やすことができる
  • 本業では得られない知識や経験を得ることができ、スキルアップ・キャリアアップにつながる
  • 収入額を気にせず「やりたいこと」に挑戦できるため、自己実現の追求や幸福感の向上につながる
  • 本業での収入を得ながら、転職や起業などの準備を、余裕をもって進めることができる

なお、使用者にも、副業を認めた場合には以下のようなメリットが生じることが考えられます。

  • 優秀な人材の獲得及び流出防止
  • 新たな知識、顧客、経営資源の獲得
  • 人材育成への好影響

副業をするデメリット

次に、副業を実施することで、労働者にとってのデメリットとなりうる点について説明をしていきます。

副業による労働者のデメリットには、以下のようなものが考えられます。

  • 本業と副業の両方をこなすため、労働時間が長くなり、過重労働となる可能性がある
  • 充分な休息を取れないことで、生産性が落ちる可能性がある
  • 勤務時間や日数が少ない場合、まとまった収入を得にくい
  • 労働日数・時間が短い場合は、雇用保険の適用対象とならない可能性がある

なお、使用者にも、副業を認めた場合には以下のようなデメリットを生じることが考えられます。

  • 本業への支障
  • 人材流出の可能性
  • 従業員の健康に対する配慮
  • 情報漏洩等、様々なリスク管理の必要性

副業で起こり得るトラブル

それでは、副業にまつわるトラブルを紹介していきましょう。

(1)本業先に副業の申請をしていない

副業をすること自体は認められているが、労働者が副業をする際には会社への申請を行わなければならないという規定が、社内規則・就業規則などで定められているケースが多くみられます。

そのような会社に勤務する労働者が、副業をするには申請が必要であるということを知らずに副業をスタートし、そのことが後になって発覚してしまい、トラブルになることが多いのです。

副業をするには申請が必要であるとしている会社で、会社に黙って副業をすると、就業規則等に違反していることになります。
そうなると、最悪の場合、懲戒処分を受けるリスクまで生じることとなってしまいます。

そうしたトラブルを未然に防ぐためにも、副業を開始する前に、「本業」として勤めている会社の副業に関するルール(就業規則等)を確認し、必要な手続きを済ませておくようにしましょう。

(2)本業先と副業先とを移動する間に労災が発生した場合の責任

この点については、それぞれの会社と労働者との間であらかじめ認識を合わせておくことで、無用なトラブルを避けることができます。

副業を開始する前に、就業規則等で副業に関するルールを確認し、副業先への(または副業先からの)通勤時に労災が起きた場合にどうなるか、という点をクリアにしておくと良いでしょう。

(3)本業の企業情報・機密情報を副業に使用してしまう

本業で知り得た企業情報や機密情報を副業で使用してしまい、トラブルを引き起こすことが考えられます。
逆に、副業で得た情報を本業に使用してしまうケースもありうるでしょう。

こうした行為は、情報漏洩そのものと言って差し支えのない悪質な行為です。
本業先あるいは副業先に損害を与える危険性があるため、懲戒処分などの処分を受ける可能性も十分に考えられます。

このようなことから、仕事上で知り得た情報に関しては、外部に漏らさないことを厳守すべきでしょう。

また、情報の取扱いに関する会社のガイドラインや規則についても、改めて確認しておくのがよいでしょう。

副業を開始する際のポイント

以上をふまえ、副業を開始する際のポイントを紹介していきます。

(1)副業は本業と両立できる仕事にする

副業をすることで本業の業務の達成量やその質にマイナスの影響が及んでしまうようになると、本業先から注意を受けたり、最悪の場合には懲戒処分を受けてしまったりするようなことになりかねません。

副業の仕事選びをするにあたっては、労働時間や仕事内容を慎重に吟味し、本業と両立させながら無理なく勤務できるものであることを意識するようにしましょう。

また、本業と副業の労働時間の合計が長くなり過ぎて、健康を害してしまうようなことがないようにくれぐれも留意しましょう。

(2)会社の就業規則を事前に確認する

副業を許可している企業でも、その多くは、副業をする場合の規則について定めています。

副業をする際には、仕事内容や勤務条件について条件を伴うことが多いので、事前に就業規則等で副業に関するルールを確認しておくようにしましょう。

(3)副業の申請・申告漏れがないよう注意する

副業を許可している企業でも、副業をする際に申請が必要とされていたり、上司への申告を義務付けていたりする場合があります。

使用者からすれば、副業の影響を考えた上での業務配分や、合理的な業務遂行のため配置についての地理的な考慮が必要となってくるなど、副業が本業に影響を及ぼすようなケースもありえます。事前の申請・申告があれば、業務上の合理性や、トラブルを未然に防げる可能性も高まりうるということが言えます。

副業をする際は、会社への申請・申告が義務付けられているのであれば、その点の漏れがないよう十分に注意を払うことが必要です。

まとめ

近年では、「働き方改革」を掲げる政府が副業を推進していますが、副業を原則として禁止している企業や、事前許可制をとっている企業も多いのが実情です。

副業には、収入アップやスキル向上などさまざまなメリットがありますが、就業規則違反などによるトラブルも起こりやすいという側面もあります。

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